家づくりの『意外な障害』

From:新松尊英@札幌住まいのFP相談窓口

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「どの銀行でローンを借りるのが

おすすめですか??」

「私たちが3,000万円も住宅ローンを

組んで大丈夫なのでしょうか?」

「両親からお金をもらえるのですが、

贈与税はかかりますか??」

 

僕の事務所に来ていただいた方の

相談内容は様々です。

 

割と簡単な相談から、ハードルの高い

相談まで幅広い内容があります。

 

ただ、基本的には皆さん何かしら、

“家づくりの障害”があり、その障害を

クリアする為にはどうすれば良いの?

 

という相談内容に変わりはありません。

 

多いのは、収入や転勤、転職、子どもの

教育や学校区、夫婦間での好みの違いなど

が多いですね。

 

・欲しい物件があるけど、今の年収だと

 買えないなぁ…

・家は欲しいけど、ここ2年間で転勤が

 ありそうで思い切って踏み出せない…

・家は欲しいけど、娘の学校を変えなくて

 良いところに土地が無い…

 

このような様々な障害があり、何の

問題もなく、順調に家づくりを進めて

いける人はほとんどいません。

 

その中で、67組に1組の割合で、

”意外な障害”にぶち当たることがあります。

 

その意外な障害とは…

 

『親の反対』です。

 

「そろそろ家を買おうと思うんだけど…」

と親に相談、報告をしに行ったら、

 

「まだあなたには早いわ、辞めなさい」

 

と、いうように反対や制限を加えられたと

いう話をよく聞きます。

 

特に反対される理由の中で多いのは、

「年齢=若いから辞めなさい」

が一番多いですね。

 

「若くて収入も多くないのに!」

「あなた、就職してまだ5年じゃない?」

「子供生まれてからでいいんじゃないの?」

 

自分達は家が欲しくてたまらないのに、

親に反対されて家づくりが進まない…

 

今回は、この年齢を理由にした親の反対に

ついて、どのような対処、説得するかを

ご説明しますね。

 

 

【親の反対に対処する方法】

 

先にお伝えしておきますが・・・

 

結局のところ、親族間の問題ではあるので、

内部に介入していくことはできません。

 

住宅の営業マンでもありませんので、

「家を買った方が良いですよ!」と、

猛烈なプッシュもしません・・・

 

でも、「どうしても家が欲しいんだ!」と

思われている方の為に、“対処法”を

こっそりお伝えしますね。

 

・・・・・・

 

例えば、

「まだあなた25歳でしょ?早いわ」と、

現在の年齢を理由に反対されたとします。

 

・賃貸マンションで家賃を払うくらいなら

 家を購入した方が良いでしょ?

・マイナス金利で金利が低いから、

 買うなら「今」なんだよ!

 

こんな対処方もあるのですが、

僕のお勧めする対処法は、

 

「若いうちに購入しないと、定年後の

 ローン支払いが厳しくなる」

 

これが一番です。

 

何故ならば、ファイナンシャルプランナー

として、将来の貯蓄残高を計算する機会が

たくさんあるのですが・・・

 

仮に給料が高くなる40代になってから

家を購入しようと考えると、35年後に

ローンのが完了するのは75歳になって

しまいます。

 

現在の定年退職は一般的に60歳ですから、

15年間、180か月も老齢年金以外の

「収入がない」状態で払い続けないと

いけません。

 

または、返済期間を35年払いではなく、

例えば20年にしないといけなくなる。

 

理屈ではわかるのですが、これは

思った以上に「厳しい生活」になります。

 

1か月あたりの支払い額が倍近くになり

ますからね・・・

 

老後の生活費の他に、住宅ローンの支払い

を見越した貯蓄もしておかないといけない。

 

老後、いくら必要なのかもわからないのに、

それに加えて住宅ローン分も貯金するなん

て厳しい…と、いう方も多いでしょう。

 

 

【若いうちにローンを組めると】

 

それに比べて・・・

 

もし25歳で住宅を購入すると、

35年ローンを組んでも定年退職の

60歳で完済できます。

 

60歳以降の収入がなくなるタイミングで

生活費以外の出費がなくなることは、

その後の人生において非常にプラスです。

 

実際に将来の家計簿と呼ばれるライフプラ

ンを作成してみるとわかるのですが…

 

現役世代はローンの支払いが問題なくても、

定年退職後、一気に貯蓄がなくなる家庭が

とても多いのです。

 

このことからもできるだけ若いうちから

住宅購入することは「マイナス」ではなく、

むしろ「プラス」の要因が多いのですね。

 

・・・・・・

 

今回は親の反対に対する対処法という

ことで、早期からの住宅購入について

お話しをしました。

 

このような対処?でしっかりと、

「自分たちは将来のことを見据えて

購入しようとしているんだ」という姿勢を

見せれれば、ご両親も納得してくれる

可能性が高まりますよ。

 

もし、そのような状況になったなら

思い出してみてくださいね。 

 

新松 尊英
札幌住まいのFP相談窓口代表。札幌で住宅会社の営業マンとして働いた後、中立的な第三者立場から住宅購入の相談ができる仕組みを確立するために独立。

保険や住宅を売ることを目的にせず、有料で相談を受けている住宅購入専門のファイナンシャルプランナー。そのスタイルが支持され、札幌市近郊を中心に累計1,000件以上の住宅コンサルティングをおこなっている。