気の利く営業マンを見分けるコツ

From:新松尊英@札幌住まいのFP相談窓口

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『お客様の家に伺う際には、必ず、

「白いハンカチ」を持参してください』

 

これは、ある保険のトップセールスマンが

書いた本に記載されていた文章です。

 

あまりこの手の本は購入しないのですが、

業界ではそこそこ有名な本なのでチェック

しておこうと思い、読んでみました。

 

さて、この白いハンカチの使い方ですが、

 

お客様の家に伺ったら、床にハンカチを

広げ、その上に自分のカバンを置きなさい。

 

オフィスの床や、トイレの中など、どこに

置いてきたかわからないカバンをお客様の

ご自宅の床にそのまま置くのは、大変失礼

なことだから気遣いをしなさい。

 

こういうことですね。

 

なるほどなるほど、わかるわかる。

 

僕自身はハンカチを広げはしませんが、

その気遣いについては大変良いと思います。

 

しかし、この本にまつわる興味深い話が

あります。

 

ある営業マンがこの「ハンカチを広げる」

行為を、お客様のお宅で試したところ、

めちゃくちゃ怒られたそうです。

 

何故だかわかりますか?

 

その方がお客様から怒られた言葉・・・

 

「うちの床、毎日しっかり掃除してます

から、ハンカチをわざわざ敷かなくても、

あなたのカバン汚れませんけど!?(怒)」

 

まさか相手の為を思ってとった行動が、

相手を逆に怒らせることになるとは…

 

この後、商談がどうなったかは

想像に難しくありませんよね。

 

 

【万人に通用する気遣いなんてない】

 

この話を聞いた時、気遣いの難しさに

ついて、再度考えさせられました。

 

結局のところ、僕は万人に通用する気遣い

はないと思っています。

 

相手が仕事中だと思い、電話をするよりも

メールの方が良いかな?と思ったが、

「メールの返信が面倒だから電話して」

と、いう方もいらっしゃいますよね。

 

もちろん、その逆も然りです。

 

相手に合わせて、またその時の状況に

合わせて対応することができる人こそが、

「本当に気を遣える人」

なんだと思います。

 

マニュアル通りに進めていてはどこかで

ボロが出てしまいますからね。

 

 

【気遣いができない担当者だと…】

 

さて、何故、こんな話をしているかと

いうと…

 

家づくりをしていくにあたって、

あなたが担当者に対し、

 

「全然、気遣いができない人だな…」

と思っているならとても危険ですよ!

と、いうことを伝えたいからです。

 

その会社の家は気に入っている、しかし、

その担当の方はイマイチ対応が悪いな…

 

このように感じる方は、意外と多いのです。

 

これを感じたタイミングが早ければ早い

ほど、担当者を変えてもらうべきです。

 

なぜなら、家づくりは長い期間、その担当

者と付き合っていくことになるからです。

 

商談を進めていくにも時間がかかりますし、

家が完成するまでは早くても6か月は

かかります。

 

家は完成して終わりではありませんし、

木造住宅の場合、“木の収縮”などにより、

1年目に不具合が出やすいので、何かと

お会いする機会もあるでしょう。

 

気の利かない担当者だったら、

「こんなの普通ですよ」の一言で

メンテナンス終了・・・。

 

初めは小さな不満も、会うたびにどんどん

大きな不満になっていく・・・

 

多くの方がこのようなストレスを感じなが

ら、家づくりを進めていってます。

 

あなたもこうはなりたくないですよね!?

 

 

【気の利く担当者を見極める方法】

 

これは住宅営業マンに限った話ではありま

せんし、あなたはもう既に気の利く人、

利かない人の見分け方がわかっているかも

しれません。

 

ただ、それはフィーリングであったり、

「なんとなく合わない」などの理由で

判断していませんか?

 

今まで生きてきた中で、たくさんの人と

接してきたわけですから、おおよそ、

それは正解でしょう。

 

しかし、相手は家を売る営業マン。

 

あなたのことを見る目が「¥マーク」に

なり、頑張って気を遣っているフリを

しているだけかもしれませんよ。

 

なので、明確に気が遣える人か判断できる

材料があった方が良いですよね。

 

では、その判断材料を教えますね。

 

それは、

「あなたの話を聞いてくれている時間が

どれだけあるか?」を観察することです。

 

家を売るとき、営業マンは、つい

「自分の売りたい会社の説明」

をしがちです。

 

家を買うのはあなたなのに、

「うちの売りは○○ですよ」

「ここが他社と違うポイントですよ」

「私は今までこんな実績がありますよ」

と、主語が会社や営業マン本人になります。

 

確かに、家の話も詳しく聞きたい話では

あるのですが…

 

一方的に話をされても、それにあなたが

興味があるかは、かわかりませんよね。

 

それよりも、あなたの話をしっかり聞いて

くれる営業マンの方が気遣いができる人だ

と思いませんか?

 

「こんな家を建てたいと思っています」

「家の断熱性能について興味があります」

「今日、初めてモデルハウスに来たので、

 実際何から始めていいのかわからない」

 

その回答によって、お話しする内容は

変わります。

 

なぜなら、あなたが聞きたい内容が明確に

なるからです。

 

それを無視して自分が話したい内容を

マシンガンのように話続けてくる担当者…

 

僕がお客様の立場なら、不快感マックス、

即アウトです。

 

・・・・・・

 

繰り返しお伝えしますが、初めのうちの

“小さな”ストレスがいずれ“大きな”

ストレスになってしまう。

 

実際に家づくりをされた方に話を聞くと、

このように感じられた方はとても多いこと

に気づかされます。

 

あなたもこれから家づくりをしていくに

あたって、そうはなりたくありませんよね。

 

しっかりと気を遣える担当者を選び、

ストレスなく家づくりができるように

慎重になってみてくださいね。

 

新松 尊英
札幌住まいのFP相談窓口代表。札幌で住宅会社の営業マンとして働いた後、中立的な第三者立場から住宅購入の相談ができる仕組みを確立するために独立。

保険や住宅を売ることを目的にせず、有料で相談を受けている住宅購入専門のファイナンシャルプランナー。そのスタイルが支持され、札幌市近郊を中心に累計1,000件以上の住宅コンサルティングをおこなっている。