値上がりし続けるマイホーム購入価格

From:新松尊英@札幌住まいのFP相談窓口

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先日、友人から『結婚式の招待状』が

届きました。

 

僕は今月末に34歳になりますが、

この年齢になると、なかなか結婚式に

参加する機会も少なくなってきました。

 

結婚式に招待されるのは約3年振りです。

 

ほうほう、宮の森フランセス教会か・・・。

どんな料理が出るのかな?

どんなお酒が飲めるかな?

昔の友人に会うのが楽しみだなぁ!

 

11月中旬にあるというのに、今から何かと

楽しみで仕方ありません。

 

非日常空間ですからね、幸せのお裾分けを

いただきに行ってきます。楽しみです!

 

とはいえ・・・

 

久々に招待状を見ると驚愕ですね!

 

今の結婚式って、会費が

17,000円』

もするんですか!?

 

3年前は確か110,000円くらい?

57年前は確か13,000円くらいだったと

思うのですが・・・

 

知らないうちにブライダル業界も

『物価上昇』しているんですね。

 

僕の中では3年前の物価でストップして

いる為、高いな~と思っていたのですが、

ここ数年で何回も結婚式に参加している

友人には、こう言われてしまいました。

 

「それが普通の時代になったんだよ」

 

 

【家もどんどん価格が上がっている】

 

もちろん、ここ数年で値上がりしたものは

ブライダルだけではありません。

 

牛丼やマクドナルドといった外食産業、

ディズニーランド等のレジャー産業、

そして同様に住宅産業も。

 

東京オリンピック開催による海外からの

インバウンドを狙った建築ラッシュにより、

資材の高騰、職人不足が騒がれ始めたのが

3年前・・・

 

新築マンションの価格は上がり、その為、

中古マンションが人気に・・・。 需要が

高まったことを受け、こちらも価格は高騰。

 

注文住宅も同様です。

 

それなりのデザイン、断熱性能を担保

された34坪の住宅が2,000万円前後で

購入できていたのは、約3年前の話。

 

58%への増税があったこと、資材・職人

工賃の上昇も影響し、現在、同レベルの

34坪の住宅を建てるならば・・・

 

2,200万円が最低ライン』ですね。

 

10%、建築費が上昇しています。

 

ちなみに・・・

 

いわゆる『ローコスト住宅』の場合、

もっと安く家を建てることも可能ですが、

それもそろそろ厳しい時代に突入します。

 

 

【まだまだ上がる、家の価格!】

 

断言しますが、まだまだ住宅の値段は

上がりますよ。

 

これは確実です。

 

理由は、2つ。

 

1つ目は、増税を控えていること。

 

現在の消費税8%から10%に増税されると、

2,000万円税抜の家は、

 

8%2,160万円、10%2,200万円、

つまり40万円値上がりすることに

なりますからね。

 

そして、2つ目ですが・・・

 

2020年。

この年に住宅購入は大改革されます。

 

2020年以降、家をつくる時には、新たに

国が設定した「改正省エネルギー基準」を

満たすことが義務になります。

 

簡単に言うと、あと約3年経つと、

「安いけど、反面、性能はそんなに・・・」

という家が作れなくなるんですね。

 

断熱性能を上げ、気密性能を上げ、エネル

ギーを高効率で使うことが義務になります。

 

これが2020年基準です。

 

断熱性能を上げる為には、今までよりも

厚みのある、高性能な断熱材を使う必要が

出てくるでしょう。

 

熱が隙間から外に逃げないようにする為の

気密性能を上げるには、時間をかけて、

丁寧な施工をしなければなりません。

 

電気代、ガス代を今まで以上に高効率に

使うには、それなりの金額がするボイラー

を採用しないといけなくなります。

 

等々、上記はほんの一例に過ぎません、

建築費が上乗せされる要素が満載です。

 

おそらく増税も含めると、現在よりさらに

10%』価格が上昇するでしょうね。

 

34年後に家を購入しようと考えている

方は、今の内から家の価格設定の基準を

変えておかないと、

 

「え?家って今、こんなに高いの??」

と、なってしまう可能性があります。

 

自分達はできるだけ安く、“それなり”の

ものを購入したいのに国が認めてくれない

時代がくるのです。

 

 

・・・・・・

 

このように2020年になると住宅はさらに

価格が上がることが予想できます。

 

しかし、だからといって、

「今、安く建てられる間に、現在の基準で

建ててしまおう!」と、安易に考えて

しまうのもおすすめしません。

 

30年、40年住む家なのに、34年後には

国の基準を満たさなくなる性能で建てると

のはどうなんでしょう?

 

性能の高い家しか建てられなくなるのは、

『悪いこと』ではありません。

 

そしてこの『最低基準』も、2020年以降、

引き続き上がり続けるものと思います。

 

ですから、今の内から34年後の基準、

またはそれよりも数段レベルの高い家を

建てる選択肢も考えるべきですね。

 

ここ数年の内に住宅購入を考えている方は、

この2020年基準について深く考えてみる

ことをおすすめします。

 

新松 尊英
札幌住まいのFP相談窓口代表。札幌で住宅会社の営業マンとして働いた後、中立的な第三者立場から住宅購入の相談ができる仕組みを確立するために独立。

保険や住宅を売ることを目的にせず、有料で相談を受けている住宅購入専門のファイナンシャルプランナー。そのスタイルが支持され、札幌市近郊を中心に累計1,000件以上の住宅コンサルティングをおこなっている。