学資保険はベストな選択肢ではない

From:新松尊英@札幌住まいのFP相談窓口

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子どもが生まれた時、多くの人が取る

“お金に関する行動”があります。

 

出産を経験した方なら、

既に行動しているかもしれませんね。

 

そうです、

『学資保険に入ること』

です。

 

保険について興味がなかった人も、

『我が子の為なら!』とこの時ばかりに

真剣に考えるのではないかと思います。

 

「社会人になったら保険に入らないと」

と同じくらい、

 

「子供ができたら学資保険に入らないと」

みたいな風潮がありますよね。

 

さて・・・

 

今日は既に学資保険に入っている方に

嫌われることを恐れず、学資保険について

私の考えを伝えたいと思います。

 

嫌われる勇気を持ち真実を伝えるのは

かなり精神的ダメージを受けることですが、

あまりにも学資保険にメリットがないので

お伝えしようと思います。

 

 

微々たるメリット・・・

 

先にお伝えしておきます、すみません。

 

私は学資保険に入ろうにもまだ独身で

もちろん子供もいませんので、

 

「大切な子供のために・・・」

という親御さんの気持ちがわかりません。

 

そんなやつが学資保険を語るな!

と、言う方ごめんなさいm(_ _)m

 

ただ、その感情を差し引きしたとして

私に子供が生まれたとしても、

 

100%、確実に、全く、一瞬たりとも

「学資保険に入ろう!」

とは思わないでしょう。

 

理由は一言でいうとメリットがほぼない、

むしろデメリットばかりだから。

 

これに尽きます。

 

大学入学までの18年間も自分のお金を

拘束されるのに、ほとんど増えないのは

スーパー致命的です。

 

預けたお金に対し戻ってくるお金のことを

『返戻金(へんれいきん)』、

 

そのパーセンテージを

『返戻率(へんれいりつ)』

と言います。

 

例えば、18年かけて200万円を

積み上げて『返戻率が105%』だったら、

200万円×105%=210万円(返戻金)

となります。

 

18年で10万円の利益ですね。

 

もちろん、利益は出ていますが

年額にすると5,600円程度、

月額にすると463円です。

 

秒速でフッ飛ぶ金額です。

 

この程度のリターンを得るくらいなら

政府が推奨している積立NISAの方が

成果を出せる確率が非常に高いです。

 

たとえリーマンショック級の事件が

起ころうが、学資保険以上の利益を

出せる確率は、はるかに高いと思います。

 

積立NISAは難しい制度でもありません。

 

 

解約したらダメよ

 

また、増えない以上にリスクなのは

途中解約ができないことです。

 

積み立てている18年の間に何かしらの

ハプニングにより、お金が必要になり

解約したら大きな解約ペナルティが

発生します。

 

100万円預けていたのに、

70万円しか返ってこない、

みたいな。

 

大損ですよね。

 

18年間も自分のお金を拘束されるのに、

その見返りはほとんどありません。

 

この返戻率が105%だろうが、

107%だろうが微々たるものに

変わりありません。

 

増える額(リターン)と

失う額(リスク)が全然見合わない。

 

私はこう思うから学資保険には入らない。

 

とてもシンプルですよね。

 

 

危険なドアノック商品

 

さらに学資保険は保険業界では、

「ドアノック商品」と言われています。

 

「ドア」を「ノック」する為の商品、

つまり保険を売るために心のドアを開けて

もらうための商品ということです。

 

子どものための学資保険、しかも将来、

少しお金が増えて返ってくる保険の話は

親御さんから嫌がれることが少なく、

 

学資保険をきっかけに信頼を得ることで、

他の保険も販売できるという保険販売員

からすればスーパーチャンス商品なのです。

 

学資保険は売ったところで保険会社も

保険販売員もほとんど収入にならず、

 

学資保険だけ販売しても、

商売は成り立ちません。

 

必然的に学資保険以外の保険を一緒に

提案されることになるでしょう。

 

「医療保険、見直した方が良いですよ」

「老後の為に保険で貯蓄しましょう」

「働けなくなった時の為に入りましょう」

 

ここで本来考えていなかった物に

入ってしまう人はとても多く、

 

学資保険でわずかに増えるお金以上に

要らない保険に入り、何倍ものお金を

払っている人がほとんどです。

 

結果的に学資保険に入ったことで、

ますますお金が貯まらない状態に

なっている人がとても多いんです。

 

情報量の多い百戦錬磨の営業マンを

断るのってとても大変ですからね・・・

 

これが最大のデメリットかもしれません。

 

 

私ならこうするでしょう

 

前述の通り、私なら

『つみたてNISA』の口座開設をして、

そこに毎月1万円ずつ入金をしていくと

思います。

 

学資保険と比べて元本割れのリスクは

あるものの、18年間も長期運用ができれば、

 

前述通り、かなりの高確率で学資保険より

リターンをとることができるでしょう。

 

また、元本割れのリスクが嫌だとしても

学資保険には入らず、銀行の普通預金に

お金を預けておくと思います。

 

理由は、学資保険と違って自分が使いたい

ときに自由に使えるからです。

 

人生において、お金が必要なタイミング、

チャンス、そしてピンチもいつ来るか

全くわかりません。

 

そのタイミングが訪れた時に使えるお金が

あるかないかは非常に重要です。

 

長期間においてお金を拘束されるのは

デメリットでしかないと思っていますし、

それを私は身をもって経験しています。

 

※なので私は確定型拠出年金、

通称iDeCoも好きではありません。

60歳まで引き出しできませんからね。

 

「子どもが生まれたら学資保険!」

ではなく、

 

「子どもが生まれたから

コレを期にお金の勉強をしよう!」

 

これからの時代、このような思考になって

ほしいなと保険を売ることを目的としない

ファイナンシャルプランナーの立場として

提言したいと思います。

 

 

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新松 尊英
札幌住まいのFP相談窓口代表。札幌で住宅会社の営業マンとして働いた後、中立的な第三者立場から住宅購入の相談ができる仕組みを確立するために独立。

保険や住宅を売ることを目的にせず、有料で相談を受けている住宅購入専門のファイナンシャルプランナー。そのスタイルが支持され、札幌市近郊を中心に累計1,000件以上の住宅コンサルティングをおこなっている。