ガン保険で得られるのはお金だけではない

日本中が悲しみに溢れた日から早1か月。

 

2017622日、フリーアナウンサーの

小林麻央さんがガンによりお亡くなりに

なりました。享年34歳。

 

乳がんと診断されたのが201410月。

 

脇などにも転移が見られ、最終的には

あごにまでガンが転移してしまっていた

といいます。

 

なんとか奇跡が起こってほしいと心から

願っていた方も多いはず。もちろん私も。

 

しかし、結果は・・・

ただただ、本当に残念でなりません。

 

麻央さんは19827月生まれで34歳。

 

私も198210月生まれの34歳、

つまり同い年なんです。

 

30代になり、ようやく人生の目標や楽しみ

を見つけ、やりたいこと、成し遂げたい

ことなど、たくさんあっただろうなぁ・・・

 

自分の人生が今、このタイミングで終わっ

てしまうことなんて正直、考えられない。

 

そんな中でも麻央さんが闘病生活について

綴っていたブログには多くの方が勇気を

もらい、励まされたに違いありません。

 

本当に強い人ですね。

 

麻央さんのご冥福を心からお祈りします。

 

 

【重なる背景】

 

同い年だから人一倍、このニュースには

思い入れもあったのですが、実はさらに

私と重なる部分もありました。

 

私の母親も私が4歳、弟が1歳の時に

『食道がん』を患いました。

 

当時の母は30歳。

 

手術が成功する確率は『50%』。

 

手術前日には父に「お寿司が食べたい」と

最後になるかもしれない食事のリクエスト

をしたとも聞いています。

 

母入院

 

幸いにして手術は成功し、今でも私の母は

元気ですが、もしかしたら私や弟も4歳、

1歳で母親という存在を失っていたかも

しれません。

 

 

【人生2度目のガン宣告】

 

「乳ガンですね、ステージ2です」

 

6年前、実は母は人生で2度目の

ガン宣告を受けています。

 

胸にしこりのようなものを感じたのを

きっかけに病院へ乳ガン検診へ行き、

数回の検査を経て、ガン申告を受けました。

 

元々、なにやら母の様子がおかしいなとは

思っていたのですが、

 

『大切な話があるので、家族で集まりたい』

と言われ、なんとなく察しました。

 

その家族会議の中で乳ガンであることや

手術の日程など聞いた訳ですが、今でも

一番印象に残っている母の言葉があります。

 

それは・・・

 

「治療にはお金がたくさんかかると思うし、

もしかしたら迷惑もたくさんかけるかも

しれない。

 

そう考えると、私は生きない方が良いの

かもしれない。

 

ただ、あなた達(私達兄弟)の成長を

もう少し見続けていきたい。

 

だから母のわがままを許して欲しい」

 

という言葉でした。

 

「何言ってるの?お金より命が大切だよ」

と、私も弟ももちろん父も思ったのですが、

母はお金に対する不安が大きかったのです。

 

 

【ガン保険に入っていなかった母】

 

残念ながら若くしてガンになってしまった

母は、その後ガン保険には加入できなく、

今回の乳ガンの手術の際ももちろん、

保険金を受け取ることができませんでした。

 

社会保険が適用される範囲内の治療では、

ひと月の治療費に上限があるものの、

それが何カ月も続く可能性もあります。

 

母は自分がガンになったことで家族への

精神的、経済的な罪悪感に押しつぶされて

しまいそうになりながらも、なんとか

前向きに人生2度目のガンと闘いました。

 

そして今でも元気に生きています。

 

 

【ガン保険の診断給付一時金】

 

結果としてガンと闘うことに前向きになり、

そして勝った母。(当時54歳、現在60歳)

 

治療後、6年以上が経っておりもう転移の

可能性はないそうです。

 

当時を振り返ると、やはりお金の不安は

かなりのものだったようですし、今でも

たくさんお金使っちゃったと罪悪感を

感じているみたいです。

 

さて・・・

 

ガン保険という保険があることは聞いた

ことがあるかもしれません。

 

色々なタイプのものがありますが、

例えば、ガンになった時には給付金が

100万円もらえます」みたいな形のもの

が一般的です。

 

この診断給付一時金の100万円は治療費は

もちろん、抗がん剤治療による副作用で

髪が抜けてしまった時のカツラ代などに

充てることができます。

 

カツラも10万円のものと25万円のもの

では、質が全然違うようですね。

 

最近のような暑い日が続くと、カツラも

1着では足りず、2着必要になるとか…

 

このようにガンになると治療費以外にも

色々とお金がかかります。

 

その為、この診断給付一時金はとても

ありがたいものになるのです。

 

 

【ガン保険で得られる○○とは】

 

ただ、母がガンになったときの感情等を

考えると、ガン保険の本当の加入意義は、

「診断給付金100万円で何ができるか?」

ではなく、

 

「余計な心配をせずに、ガンと闘う気持ち」

を得るために必要な保障なのかな?と、

私は考えています。

 

単純な金銭の損得勘定ではありません。

 

保険に加入する際には、支払う『保険料』

と『給付金』との損得勘定をして加入する

べきかどうか?

 

を、判断することももちろんあるのですが

ガン保険にはそれ以外の付加価値がある。

 

『ガンに立ち向かう勇気・前向きな気持ち』

これはお金以上に価値のあるものなのかも

しれません。

 

あなたはどう思いますか?

 

ガン保険への加入をプッシュする訳では

ありませんが、 このような考え方がある

ということを知って頂きたいのです。

 

 

P.S

 

とてもありがたいことに、

母は今でも本当に元気です。

 

先日は友人数人とビアガーデンに行き、

帰りは夜中の2時だったそうです・・・

 

 

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新松 尊英
札幌住まいのFP相談窓口代表。札幌で住宅会社の営業マンとして働いた後、中立的な第三者立場から住宅購入の相談ができる仕組みを確立するために独立。

保険や住宅を売ることを目的にせず、有料で相談を受けている住宅購入専門のファイナンシャルプランナー。そのスタイルが支持され、札幌市近郊を中心に累計1,000件以上の住宅コンサルティングをおこなっている。