ネット経由の買い物は、本当に『お得』なのか?

From:新松尊英@札幌住まいのFP相談窓口

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ウェブサイトからの申込なら、

「インターネット割引最大10,000円」

になります!

 

このような広告をあなたは見たことは

ありませんか?

 

バスや飛行機などのチケット購入をする際

や、自動車保険や火災保険を申込する際に、

 

『ネット経由で申込なら割引!』

というものが多いですね。

 

この“インターネット経由”だと、

なぜ安くなるのか?という理由ですが、

 

これは、『人件費』が対面販売と比べて

かからない為で、その『人件費』分の

コストをマイナスできるからです。

 

例えば、自動車保険の場合、

 

お客様と直接会って商品説明、契約をする

対面販売は営業マンの人件費がかかります。

 

一方でインターネット経由なら、

説明はウェブサイトがしてくれます。

 

そして契約手続きは、お客様(あなた)が

してくれるので人件費が少なくて済みます。

 

イコール、人件費を抑えることで、

商品代金を低く設定することができる。

 

ですから、インターネット申込は

“お得なの?”と聞かれたら、僕は

“お得ですよ!”と、答えますね。

 

ただし・・・

 

ひとつだけ大前提となることがあります。

 

これは当たり前のことなのですが、とても

大切なことなので注意してくださいね。

 

その大切な大前提とは、あなたが

 

「その商品の内容を“完全に”理解している」

 

ことです。

 

 

【安さの理由が他にあるかもしれない】

 

バスや飛行機のチケットは、おおよそ

商品内容を理解できる買い物ですよね。

 

なので、ネット申込で安くなるなら確実に

お得な買い物ができると言えます。

 

他にも、冷蔵庫や洗濯機など家電であれば

家電量販店で実際に見て、説明を受け、

納得したらあとはネットで

 

『日本一安いお店』から買う

なんてこともできます。

 

買い方の是非は置いといて・・・

これなら商品特性を完全に理解した上で

購入することも可能です。

 

しかし、仮に商品の特性を知っていない

ものだとしたら、どうなるでしょうか?

 

例えば・・・

 

あなたがネット経由で『ガン保険』を

切り替えるか検討しているとしましょう。

 

ネット経由の保険料を見てみると、

とても安いと感じるかもしれません。

 

前述の通り、人件費をカットすることで

保険料を低く抑えることができる仕組み

があるので、これは当然です。

 

「今、加入しているガン保険より安いな」

「切り替えてしまおうかな」

 

と、気持ちが揺らぐかもしれませんね。

 

しかし、もし安い理由が人件費がかかって

いないという理由”以外”のところにあった

としたらどうでしょう?

 

例えば、

「実は保障範囲が狭かった」

「保険金がもらえる条件が厳しい」

などです。

 

ガンの話を例にすると、ガンには、

「転移の可能性が有るガン」

「転移の可能性が無いガン」

があるのをご存知ですか?

 

知っている人は少ないですね、実は。

 

仮にあなたが今、加入しているガン保険は

「転移の可能性が無いガン」

も保障対象となる保障の手厚いものだった

としましょう。

 

一方で、ネット経由で入るものが

「転移の可能性が有るガン」“しか”対象

にならなかったとしたら、保障範囲が

狭くなることになります。

 

保障範囲が狭いと保険料は安くなります。

 

と、いうことは『ネット経由』でない所に

保険料が安い理由があることになりますね。

 

他にも、ガン保険については、

 

1年に1回を限度に保険金が支払われる

商品もありますし、

2年に1回が限度の商品もあります。

 

また、『ガンと診断されたら』給付金が

もらえる商品もあれば、

『手術をしたら』もらえる商品もあります。

 

このあたりの内容まで完全に把握し、

あなたは比較検討できていますか?

 

この点を見落としてしまうと、結果的に

ネット経由で申込をしたことで損をして

しまう可能性が出てきます。

 

 

【商品の特性を把握できるか?】

 

とは言え・・・

 

何もこれは、「ネット申込」だけに言える

ことではありません。

 

対面販売も同じです。

 

対面販売だったとしても、営業マンに

「こっちの方が安いですよ」

と、言われて切り替えた結果、実は保障の

内容が手薄になっていた…

 

なんてこともあるかもしれません。

 

なので、ネットだけのデメリットという

訳ではありません。

 

しかし、特にネットの場合は気をつけなけ

ればならないですよ、ということです。

 

説明をしてくれるのが、文章だけですし、

それを自分で理解し、納得した上で、

購入に同意する形になります。

 

完全な自己責任ですね。

 

ここの理解をおろそかにすると、普段は

“お得”な買い物ができるネット申込みが、

逆に“損”な買い物になる恐れがあります。

 

今は様々なものがインターネットで購入

できる時代です。

 

これからは注文住宅もネットで販売して

購入する…なんて話もチラホラ。

 

きっと価格はものすごく安いんでしょうね。

 

しかし、しっかりと中身の違いを理解して

購入しなければ取り返しのつかない失敗を

することになります。

 

そんな時代だからこそ、この点には十分

気を付けてくださいね。

 

新松 尊英
札幌住まいのFP相談窓口代表。札幌で住宅会社の営業マンとして働いた後、中立的な第三者立場から住宅購入の相談ができる仕組みを確立するために独立。

保険や住宅を売ることを目的にせず、有料で相談を受けている住宅購入専門のファイナンシャルプランナー。そのスタイルが支持され、札幌市近郊を中心に累計1,000件以上の住宅コンサルティングをおこなっている。