ストレングスファインダーで見る。FPとしての”強みと個性”

ストレングスファインダー(現在の名称はクリフトンストレングス)とは、自分の『強み』を見つけるための診断ツールです。

日本では『さぁ、才能(じぶん)に目覚めよう』という書籍とともに広まり、多くの方がこの本を通じて自分の強みを見出しています。

人の才能を34種類の資質に分類しており、1時間くらいのWEB診断をすることで、自分だけでは理解することが難しい『自分の強み』を順位付けしてくれます。

書籍に付属しているコードを使えば、上位5つの資質を知ることができますし、追加料金を払うことで34種類すべての順位を確認することも可能です。

「自分って何が得意なんだろう?」「どうすればもっと自分らしく働けるんだろう?」そんな問いに対するヒントが、この診断を受けることで非常にクリアになりますね。

このページでは、私(新松尊英)という人間がどんな資質を持ち、それがどのように相談やコンサルティングに活かされているかをご紹介します。

ご自身との相性や、相談の進め方のイメージを持っていただくための参考になれば幸いです。

『さぁ、才能に目覚めよう』巻末にあるパスワードを使用することで上位5つの強みを知ることができる

責任感

「責任感」とは、自分が引き受けたことには最後まで誠実に取り組もうとする資質です。中途半端なことができず、たとえ小さな約束でも「やると決めたこと」は必ず果たそうとする傾向があります。周囲からの信頼も、この一貫した姿勢から自然と生まれてきます。

この資質は、日々の仕事のあらゆる場面に表れていると感じています。

たとえば、お客様との初回相談、資金計画書の作成、2回目の面談、コンサルティング契約後のフォローまで、一つひとつのプロセスに対して手を抜くことができません。

手を抜くことが、本能的に”気持ち悪い”と感じてしまう体質です。

表には見えにくい事前準備や確認作業にも多くの時間をかけますし、「私の一言が、大切な決断を左右する可能性がある以上、軽い気持ちで発言することはできない」という思いがあります。

もちろん、『お金』という繊細なテーマを扱うFPという職業柄、求められる姿勢ではあると思いますが、私にとっては仕事だからというより、「自分自身の性分」として自然にそうしてしまう感覚に近いです。

たとえば街で偶然会った旧友に「今度ご飯でも」と言われ「そうだね」と答えたとします。たとえそれが社交辞令だったとしても、自分が「そうだね」と答えてしまった以上、実行しなければ落ち着かないし、気持ち悪い。そんな感覚が私にはあります。

最上志向

「最上志向」とは、弱点の克服よりも、自分の得意な領域において強みを磨き続けることにやりがいを感じる資質です。また、人と関わるときにも、その方の良い部分や伸びる可能性に自然と目が向く特徴があります。

私はFPという職業に必要な”幅広いお金の知識”を備えていますが、中でも「住宅ローン」「不動産」「家に関する税制」などの住宅購入に関する分野においては、他のFPと比べても深く、実践的な知識を持っていると自負しています。

さらに「住宅」という分野の中でも特に「注文住宅の購入」については、圧倒的な知識量と好奇心を背景に、情報収集や学びを自然と継続しています。

これは、まさに自分の強みをより高めていきたいという最上志向の表れだと感じています。

着想

「着想」とは、新しいアイデアやひらめきに心が惹かれる資質です。型にはまらず、物事を違った視点で見るのが得意で、「これとこれを組み合わせたらどうなるだろう?」といった発想を楽しむ傾向があります。

同じ問題でも「別の角度から見たらどうか?」と考えることが、自然と癖になっています。

特に、お客様がおかれている状況が複雑な時ほど、多角的な視点から新しい解決の糸口を探す力として、この資質が活きていると感じます。

住宅購入の相談においても、「こういう考え方もありますよ」と視野を広げるような提案が、自然にできている実感があります。

たとえば、

  • 2階建てを前提に考えていた方に「平屋」での建築を提案する
  • 単世帯での注文住宅を検討していた方に「実家を二世帯住宅に建替える」という選択肢を提示する
  • 提案された間取りに納得がいっていない方に「全く違う方向性の間取り」をご提案する

これらは奇をてらった提案ではなく、対話の中でご本人も気づいていなかったニーズや可能性を自然に汲み取り、「こんな選択肢もあるんですよ」とお伝えしているものです。

着想という資質が、こうした“視野を広げる提案”につながっているのだと感じています。

分析思考

「分析思考」は、物事を論理的に分解し、根拠や要因を明確にすることを好む資質です。感情や印象よりも、データや事実に基づいて判断する傾向があり、「なぜそうなるのか」を掘り下げて考えることに安心感を覚えるタイプです。

FPという仕事では、感覚や雰囲気ではなく「数値」に基づいて、どの選択が合理的かを説明する力が求められます。

特に、私が作成している「あんしんマイホーム資金計画書」では、「この数字にはどんな前提があるのか」「どこまでが見込で、どこまでが確定か」といった細かな部分まで丁寧に確認し、判断材料を整理してお伝えすることを大切にしています。

もちろん目の前に相談者様がいらっしゃれば、その場の感情や空気に流され、口当たりのよい回答をしたくなる場面もあります。

ただ、それが結果的にご本人のためにならないと判断した場合には、感情に流されず、数値の分析から導き出された現実的な選択肢を、正直にお伝えするように心がけています。

個別化

「個別化」は、人それぞれの違いに敏感で、「この人にはこのやり方が合いそうだ」と自然に感じ取る資質です。一律のアドバイスではなく、その人に合った関わり方や選択肢を見つけることを得意とします。

住宅購入においても、同じ年収、同じ家族構成であっても、「その人の性格・価値観・人生設計」によって最適な選択は大きく変わります。

私自身、表面的な数値や条件だけで判断するのではなく、「この方はどんな人生を望んでいるのか」「どこに安心感を覚えるのか」といった深い部分に注目しながら、その人らしい家づくりや資金計画を一緒に考えることも大切にしています。

また、初めての住宅購入では、住宅ローンや税制など難しい制度や仕組みに直面する場面が多くあります。

そうした場面でも、画一的な説明をするのではなく、その方に合わせた「具体例」や「例え話」を交えて、わかりやすく伝えることを心がけています。

「めちゃくちゃわかりやすい!」「そういうことだったんですね、全然認識と違いました!」「YouTubeやってくださいよ!」といった嬉しい反応をいただくこともあり、個別化の資質がこうした伝え方にも活かされていると感じています。

慎重さ

「慎重さ」は、リスクに敏感で、何かを決める前に丁寧な確認や準備を行う資質です。「最悪のケースも想定したうえで進めたい」という、安全意識の高さが特徴です。

私自身、この資質を強く自覚していますが、実は当事務所にご相談に来られるお客様も、同じように「慎重さ」を資質としてお持ちの方が多いと感じています。
 
なぜなら、住宅を購入される方のうち、FPに資金相談をする方は全体の3〜5%で、その少数にあたる方が当事務所まで足を運んでくださっているのですから、その時点ですでに“慎重な意思決定”をされている方だと思っています。

むしろ、私以上に慎重な方もいらっしゃるかもしれません。
 
そのような「慎重な相談者様」と「慎重なFP」が組み合わさると、時には決断が進まなくなってしまうこともあります。
 
だからこそ私は、必要以上に不安をあおるようなことはせず、安心材料を整理したうえで、「ここは前に進んでも大丈夫です」とお伝えすることも意識しています。
 
慎重さを土台に持ちながらも、人生最大の買い物である住宅購入に向けて、しっかりと背中を押すべき場面では、ためらわずに後押しをする。

そんなバランスを大切にしています。
 
とはいえ実務面では、「不動産の売買契約書は細かく読み込む」「プランAが難しくなった場合に備えてプランBを用意する」「危うさのある案件は、早めにその“におい”を感じ取って対策を取ることができる」といった部分において、この慎重さの資質が大きな強みとして活かされていると感じます。

内省

「内省」とは、深く考えることを好む資質です。自分の考えや経験を振り返る時間を大切にし、表には出さなくても、内側で多くの思考が巡っているタイプです。

何かを判断する前に、私は一度立ち止まって、じっくり考えることを大切にしています。

当事務所では、あんしんマイホーム資金計画書の初回面談と2回目の面談の間に、約1週間ほどお時間をいただいています。その間、資金計画書の作成と並行して、私はよくこう考えます。

「この相談者様にとっての本質的な課題は何だろうか」

「どうすれば、この方がより幸せな人生・豊かな生活を送っていけるのだろうか」

この時間は単なる準備作業ではなく、私にとってはとても大切な“内側で向き合う時間”です。

表に出す言葉や提案の背景には、こうした思考の積み重ねがあります。

あんしんマイホーム資金計画書の作成自体は、実は数時間あれば完成しますが、すぐに結論を出すのではなく、じっくりと考え抜いたうえで説明、解説することに意味があると思っています。

それが結果として、相談者様にとっての信頼や安心につながっているのではないかと感じています。

アレンジ

「アレンジ」は、複数の要素を柔軟に組み合わせ、より良いやり方を見つけることに長けた資質です。状況の変化にも強く、限られた条件の中で効率よく最適解を見つけ出す能力があります。

住宅購入では、理想と現実、予算と希望、家族それぞれの意見など、いくつもの条件をバランスよく調整することが求められます。

私はこの「調整力」とも言える資質があり、複雑な条件を整理しながら、最も実現可能な道筋を探していくことに大きなやりがいを感じています。

中でも、間取りの相談を受けているときには、この力が自然と発揮されていると感じます。

たとえば、リビングも広くしたい、洗濯室も欲しい、パントリーやシューズインクローゼットも入れたい……と要望が重なっていく中で、家がどんどん大きくなり、気づけば予算を大きくオーバーしてしまうこともあります。

そんなときには、一度要望を整理し直し、間取りという“パズル”を試行錯誤しながら、限られた建物面積(=予算)の中で最適な形に組み立て直していきます。

最良の形が見えたと思っても、「もっと良くできないか?」とアレンジを繰り返す。

私は、そんな時間を心から楽しいと感じていて、気づけば無意識に熱中している。そういう人間です。

親密性

「親密性」は、少人数でも深い関係性を築くことに喜びを感じる資質です。表面的な関係よりも、信頼を土台にした長期的なつながりを大切にします。

私は「できた人間」ではありません。

利他の精神を持っていたとしても、世のすべての人をボランティアで助けることなんて、私の力だけでは到底不可能です。

しかし、当事務所のHPをしっかり読み込んでくれて、私のことを頼りにしてくれて、勇気を持ってお問合せをしてくれた人には、その行動に対する感謝を目に見える形で提示したいと思っています。

相談者様が私に対して全幅の信頼を与えてくれるなら、私も当然「全力でその信頼に応えたい」と思っています。

できることであれば、住宅を購入するタイミングだけの関係ではなく、購入後のお付き合いもできる「人生に寄り添う存在」でありたいですね。

時間をかけて信頼関係を築きながら、その方の人生や価値観に深く関わっていけることが、FPという仕事の喜びでもありますし、私にしかできないことであるとも思っています。

まとめ

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。

34の資質の中、上位の約25%がこちらにまとめたものになります。

私という人間を知っていただくことで、相談を申し込むハードルが少しでも下げることができればと思い、こちらを公開させていただきました。

もし『こんな人になら、会ってみてもいいかな』『こんな人になら、家計のことを相談しても安心できそう』と思っていただけたなら、嬉しい限りです。

FP相談という『お金』の問題と向き合う、なかなか日常的に活用することがないサービスで、一歩踏み出すのが怖いかもしれません。

ただ、きっとご満足いただけるお話ができるのでは?と、私は今までの相談者さまの反応から自信を持ってお伝えできます。

勇気をもって、連絡してみることを検討してみてください。