建築会社に要望を正確に伝えるには?

From:新松尊英@札幌住まいのFP相談窓口

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僕は東京へ出張することも多いのですが、

「札幌出身です」という話をすると、

「おすすめの美味しい食べ物を教えて」

と、よくリクエストされます。

思っていた以上に、多くの方が

「今度、北海道行こうと思っていて…」

と話をしてくださり、その時に地元民が

知る本当に美味しいお店を教えてほしいと

いうのです。

そういうとき、僕は決まって

「スープカレーって食べたことあります?」

と聞きます。

9割以上の方が、

「何ですか??食べたことありません!」

と良いリアクションをしてくれるので、

私もいい気になって色々と教えます。

「濃い味が好きですか?」

「辛いものは苦手ではないですか?」

「そこに泊まるなら、ここが近いです」

こんな具合に具体的に美味しいお店を

教えてあげると後々感謝されることが

多く、「美味しかったです」メールを

頂いたりしています。

先日もある方に、

「濃いぃのが好きで、辛いの大好きです!」

と言われたので、あるお店をオススメし、

地図まで用意してあげたのですが…

「思ったよりも薄味でした…」

「でもめちゃくちゃ辛くて美味しかった」

こんな感じでメールを頂けました。

なるほど・・・あの方にあの店は

薄味だけど、辛さは好みだったんだな…

せっかく来てくれた北海道、僕の提案で

良い思い出になっていなかったら…

もっといい提案ができたかもしれない…

と、反省&後悔しました。

【人には感覚の違いがある】

「濃い」「辛い」といった感覚は人それぞれ

だと思いますが、家づくりも同じように

感覚の違いがあります。

例えば、

「広いリビングにしたいんです!」

の「広い」は人それぞれ違いますよね。

今、住んでいる賃貸アパートのリビングが

6帖なら10帖を広く感じるかもしれませ

んし、「もっともっと広く!」と思うかも

しれません。

また、「荷物がたくさんあって困っている」

の「たくさん」も人によってばらつきが

ありますよね。

これを具体的に建築業者側に示してあげる

ことができなければ、

「思っていたのと違うな…」

という提案をされかねませんので

注意が必要ですね。

【どうすれば感覚を共有できるか】

ではどうすれば自分の感覚を相手に伝える

ことができるのか?

その方法が2つありますので、共有したい

と思います。

 

1.具体的なモノと数字で表す

これは、本や靴の数を伝えるときに

とても有効です。

100冊でも多いと感じる方もいれば、

1,000冊でも少ないと感じる方もいます。

さらにマンガ1冊と辞書1冊だと厚さも

違いがありますよね。

靴も同じで、スニーカーが100足あるのと

ブーツが100足あるのとでは収納スペース

の確保の仕方が変わります。

このあたりはできるだけ具体的な項目と

数字を示してあげるのが相手の為であり、

自分が失敗しない家づくりをする為に

必要なことになります。

その他にも、冷蔵庫のサイズやテレビの

大きさなどを伝えるにも良い方法です。

「新築したら大きなTVに買替えたい」

と思っているなら、

「何インチのTVを買う予定です」

という数字で教えてあげましょう。

それを元にリビングの大きさやTVボード

のサイズなども提案してくれますよ。

2.実際に住んでいる家を見てもらう

この方法は、

・リビングを広くしたい

・日あたりが良い家にしたい

こんな場合に適しています。

なぜならこう思う背景には、

(今の家のリビングが手狭だから)

次の家のリビングは広くしたい!

(今の家は昼間でも日が全然入らないから)

次の家は明るい家をつくりたい!

といった“今の家を比較対象にしている”

ことがほとんどだからです。

なのでこういった場合にはその比較対象を

共有することが大切なんですよね。

「家が散らかっているから見てほしくない」

とは思わず、

「是非是非、隅から隅まで見てください!」

といった形で建築会社を呼んでみて下さい。

以上、家づくりをする上でお互いの抱く

感覚のズレを埋める方法をお伝えしました。

本棚などは後々追加する事もできますが、

リビングの大きさ、日当たりなどは後から

後悔しても取り返しがつきません。

建てた瞬間に「思っていた家と違う…」

とならないように感覚の共有はとても

大切ですから、意識してみてください。

新松 尊英
札幌住まいのFP相談窓口代表。札幌で住宅会社の営業マンとして働いた後、中立的な第三者立場から住宅購入の相談ができる仕組みを確立するために独立。

保険や住宅を売ることを目的にせず、有料で相談を受けている住宅購入専門のファイナンシャルプランナー。そのスタイルが支持され、札幌市近郊を中心に累計1,000件以上の住宅コンサルティングをおこなっている。