From:新松尊英@札幌住まいのFP相談窓口
住宅ローンを借りる時、
・固定金利にするか?
・変動金利にするか?
これは、永遠のテーマですね。
結論から言うと、どちらで借りた方が良い
という明確な答えはありません。
なぜなら、もし『固定で借りるべきだ!』
と世の中全員が思っていれば、変動金利の
存在は必要なくなりますよね?
でも、実際には2つの借り方がある。
つまり・・・
『将来についてはどうなるか不確定なので、
どちらが絶対に正解だ!と言えません。
なので、ご自身で検討してください』
ということです。
しっかりと商品の特性を説明してもらい、
ご自身の責任において決定しないと
いけないのですね。
見出し
間違った説明をされていませんか?
先日、ある銀行へ行った時のことです。
私はお客様の付き添いで行っていた為、
特にすることもなく、椅子に座って時間を
過ごしていたのですが、その日、銀行では
『住宅ローン相談会』というものを
たまたまやっていました。
これから家を買おうとしている人や、
もう家を購入し借換えを検討している人に
対しての、住宅ローンの仕組みや金利に
ついての説明会です。
銀行の方は、あるお客様に以下のように
説明をしていました。
・・・・・・
固定金利とは、借りた時からずーっと金利
が変わらないタイプを言います。
例えば、家を建てた時の金利が1.6%であれ
ば、世の中の金利が上がろうが下がろうが
関係なく、最後まで1.6%のままの金利が
続きます。
「ずっと変わらない安心」なんて言ったり
しますよね。
これだけを聞くと、
「固定金利っていいね!」
と、思う方が多いのですが・・・
固定金利は、変動金利よりも金利が高いと
いった性質を持ちます。
そして、変動金利についてですが・・・
世の中の情勢に合わせて、金利がこの先、
『上がったり下がったりする』タイプの
ものを言います。
これは未来のことなので、どんな有名な
エコノミストでもわからない事です。
将来のことはわかりませんから・・・
上がるかもしれないし、もしかしたら
下がるかもしれません!
実際にここ数年も金利は最低水準だ!
と、言われ続けていたものの、それより
もさらに下がっていたりしますからね。
上がるか下がるか、確率は半々です!
・・・・・・
固定金利については、まさにその通りです。
ただ、変動金利についてですが・・・
これはウソですね。
あなたの変動金利を決めるカラクリ
確かに、ここ数年、
『金利は今が最低だ!』
と、言われ続けているものの、
気づけばどんどん下がっています。
数年前、H銀行で変動金利で借りた
Aさんの金利は、『1.475%』です。
一方、今年同じくH銀行の変動金利で
ローンを借りたBさんは『1.175%』に
『0.3%』も金利が下がっています。
これだけを見ると、やはり金利は下がって
おり、変動金利にしていてると恩恵がある
ように思えるのですが・・・
実は、そうではないんですね。
あなたは、住宅ローンの適用金利が
どのように決められているのかを
ご存知ですか?
まず、ほとんどの銀行には、
『店頭基準金利』というもの、そして
『店頭基準金利からの金利優遇』
という制度があります。
具体的にいうと・・・
「現在の当銀行の金利は、2.675%です」
これが、店頭基準金利です。
一方で、
「今、住宅ローンを変動金利で借りると、
今後35年間、ずーっと店頭基準金利から
マイナス1.50%します」と、いう特約。
この、『マイナス1.50%』が金利優遇です。
先程のBさん、1.175%という金利ですが、
『店頭基準金利』ではありません。
現在の店頭基準金利の2.675%から、
Bさんの優遇金利1.50%をマイナスし、
結果として1.175%となっているのです。
なぜこんな面倒なことする?
面倒ですよね?
こんなことするなら、店頭基準金利を
1.175%にすればいいのに…
と、思うのですが、ここがポイントです!
実は、ここ数年、金利が下がっていたのは
「店頭基準金利が下がったのではなく、
金利の優遇が大きくなった」
これが理由なんです。
H銀行の変動金利の店頭基準金利は、
ここ数年、変わらず2.675%のままでした。
しかし、
Aさんが住宅ローンを借りた時の金利優遇
の特約は「マイナス1.20%」、計算すると
店頭基準金利2.675%-1.20%=1.475%
それが今年、Bさんが借りたタイミング
では、特約が「マイナス1.50%」になって
いたんですね。
※店頭基準金利2.675%-1.50%=1.175%
新規のお客様は特別扱い
なぜ、こんな面倒なことをするのか?
その理由は、
1.新規のお客様に対しては、
低金利にして新規顧客獲得をしたい!
2.しかし、既存のお客様には
今まで通り、金利を払い続けてもらおう!
と、いう銀行の考えがあるからです。
店頭基準金利を1.175%に下げてしまうと、
Aさんの金利も下げないといけなくなる。
しかし、優遇金利を大きくするなら、
新規で住宅ローンを借りようとしていた
Bさんにだけ低い金利を提供できる。
結果、Aさんは世の中、金利が下がっている
と言われているにも関わらず、自身の金利は
下がっていない。
つまり、Aさんは当初考えていた変動金利の
恩恵は受けられていないんですね。
同様に、今後、世の中の金利が下降傾向に
なったとしても、優遇を受けられるのは
そのタイミングで新規でローンを借りる人
に限られる可能性が高いでしょう。
『変動金利は上がるかもしれないし、
下がるかもしれない・・・』
これは、理論上はそうなのですが、
あなたの変動金利を決定する仕組みや、
過去の店頭基準金利の推移を見る限り、
期待はしない方が良いでしょう。
変動金利は、上がるかもしれないし、
下がるかもしれません!と、いう
フレーズには注意してくださいね。
*******************
【”失敗しない住宅購入”無料メルマガ】
まだ登録していない人は、こちらから!
https://wp.webte.st/fprise-cl/mail/
家は欲しい!でも…お金が心配なあなたへ
【あんしんマイホーム資金計画サービス】
詳細ヒアリング、予算診断結果のご説明、
2回の面談を含め10,000円にて行います。
詳しくは・・・
https://wp.webte.st/fprise-cl/myhome/
********************
保険や住宅を売ることを目的にせず、有料で相談を受けている住宅購入専門のファイナンシャルプランナー。そのスタイルが支持され、札幌市近郊を中心に累計1,000件以上の住宅コンサルティングをおこなっている。