住宅会社を比較するなら覚えておきたい知識

From:新松尊英@札幌住まいのFP相談窓口

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「なんで同じ大きさ、広さの家なのに

ハウスメーカーによって金額が違うの?」

 

って考えたこと、ありませんか?

 

私は業界にどっぷり漬かっているので

当たり前になってしまっているのですが、

 

初めて家を買う人からすれば、

「あそこは大手ハウスメーカーだから高い」

「利益をガッツリ取っているから高い」

みたいなブランドや利益率に焦点を当てる

人が多いのかなーと思います。

 

逆に安い会社に対しては

「小さな工務店だから安い」

「薄利多売でやっているから安い」

「どうせ、安かろう悪かろうなんだろう」

といったイメージかもしれませんね。

 

結論、これらは間違いではありません。

 

大まかな方向性を決めるうえでは

この情報だけで問題ないでしょう。

 

しかし、

「よりお得に家が買いたい!」

「一生に一度の買い物で損をしたくない!」

とあなたが思っているなら、

今日の内容は役に立つと思いますよ。

 

価格を決める理由は色々とあるものの、

その中で大事な3つの要素をお伝えします。

 

 

利益率が違う

 

わかりやすいものから説明します。

 

多くの方が理解していると思いますが

単純に利益率、つまり家を1棟売った時の

『もうけ』の割合が会社によって違います。

 

でも、なぜなんでしょう?

 

いわゆる『大手ハウスメーカー』は

 

・住宅展示場のモデルハウス建設費

・住宅展示場の年間にかかる維持費

・豪華な来場プレゼント代

・土日になると入ってくる新聞チラシ

・有名芸能人を使ったテレビCM

・たくさんいる営業マンの人件費

・組織を束ねる管理職などの人件費

 

など、地元の工務店ではかからないコストが

たくさんかかっているため、その分も含めて

利益を出さないといけないからです。

 

お客さん目線からすれば工務店と比べて、

家そのものに関係ない余計なコストを

たくさん支払わないといけないのです。

 

余計なコストを支払ったとしても

素敵な家が建つわけではありません。

 

家そのものにかかる費用、

材料費(原価)は同じですからね。

 

できるだけ『良い家を安く』と考えるなら

ハウスメーカーより工務店がオススメです。

 

とはいえ、大手で建てるという安心感に

魅力を感じるなら、このコストに資金を

投じるという考えも悪い事ではありません。

 

 

使っているものが違うから

 

木造の家を建てるためには、

 

・柱などの木材、床材、構造材、断熱材

・基礎のコンクリート、鉄筋、砕石

・窓や玄関ドア、外壁

・照明、コンセント、スイッチプレート

・キッチン、トイレ、お風呂、洗面台

 

これら以外に、クギなどの細かい部材も

含めると、数千、数万の部材を使います。

 

これらすべてのグレードが当然ながら

各社同じではありません。

 

”安かろう悪かろう”の会社もあれば、

質の良い材料を使っている会社もあります。

 

その分、同じ大きさ、同じ形状の家でも

金額に差が出るのですね。

 

さらにこれは『モノ』だけではなく、

『人、職人さん』にも当てはまります。

 

いわゆる『仕事ができる人』には

どの業界でも高い給料をお支払いするのは

一般的だと思いますが、

 

同じく『腕の良い、能力のある』職人さん

には多く給料を支払う必要があります。

 

完成直後は、職人さんの能力の差は

なかなかわかりづらいのですが、

 

住んで12年すれば職人さん良し悪しで

ほころびが出てくる物件もあります。

 

建売はこの傾向が強いと私は思っています、

でなければあんなに安くできませんから。

 

 

家の形状が違うから

 

これは初めて家を建てる人にはあまり

知られていない事実かもしれません。

 

オシャレな住宅雑誌を見ていると

普通の四角い家ではなく、複雑な形状を

している家を良く見かけます。

 

L字型の家、

コの字型の家、

中庭のある家、

色々ありますよね。

 

こういう家に強いあこがれを持つ人も

たくさんいるでしょう。

 

ただ、これらの複雑な形状の家は

普通の四角い家と比べるとコストは

『割高』になるんです。

 

これは業界内では当然ではあるものの、

初めて家を建てる人からすれば、

「なんで?」と思うかもしれません。

 

その理由を以下の図を使って説明します。

 

まずは下の図をご覧ください。

 

図形1

 

ABCD4つの形状の家があります。

※家を真上から見た図です。

 

全てマスの数は4つ、つまり同じ面積です。

 

AはいわゆるL字型の家、

Bは凸凹のある複雑な形状の家、

Cは四角い家ですが長方形、

Dはシンプルな正方形の家ですね。

 

さて、面積は同じの4つですが、

形状以外に違うものがあります。

 

それは、『外周の長さ』です。

 

図形2

 

ABCはぞれぞれ外周が『10』あるのに

Dの正方形は外周が『8』しかありません。

 

外周が増えるとどうなるか?というと、

●家の基礎工事が増える

●外壁面積も増えるので外壁材が増える

●断熱材や壁の下地材、窓の数も増える

 

面積は同じはずなのに、

材料費が色々と増えるんですね。

 

Dに対して、ABCは『25%UP』で

それぞれのコストがかかることになります。

※10÷8=1.25倍

 

Dの基礎工事費が200万だったとしたら、

ABCはざっくり250万円ということです。

 

それが、外壁、断熱材、構造材、窓など

全てにおいてコストアップする。

 

こう考えると複雑な形状の家にすると

金額が高くなるのも納得できますよね?

 

家を建てる際には「正方形」から離れれば

離れるほど、建築コストが割高になると

覚えておくと良いですよ。

 

※ちなみに、十数年後のメンテナンス費用、

外壁交換コストも同様にアップします。

 

さらに建築コストとは別に暖房光熱費も

外壁面積に比例してアップしますから

注意した方が良いですね。

 

 

・・・・・・

 

このように様々な要因によって同じ面積に

よっても建築コストは変わるものです。

 

家づくりをしていくとわかりますが、

多くの場合、理想の間取りの家は

予算よりも高くなるものです。

 

その時に家の価格がどのようにして

決まっているのかを知っていると

予算内に上手く抑える選択肢が見えて

くるかもしれません。

 

目の前の見積金額だけではなく、

「なぜこの金額になっているのか?」

を考えることができれば、

 

「見積は高いが、本当に高いのか?」

「実はかなりお得な買い物なのでは?」

を判断することができるかもしれません。

 

是非、このことを参考に理想の家を

計画してもらえればと思います。

 

 

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新松 尊英
札幌住まいのFP相談窓口代表。札幌で住宅会社の営業マンとして働いた後、中立的な第三者立場から住宅購入の相談ができる仕組みを確立するために独立。

保険や住宅を売ることを目的にせず、有料で相談を受けている住宅購入専門のファイナンシャルプランナー。そのスタイルが支持され、札幌市近郊を中心に累計1,000件以上の住宅コンサルティングをおこなっている。