予算オーバーしてしまう人の特徴とは?

「当初は予算4,500万円で計画していたけど…結果的に5,000万円の家になっちゃいました(笑)」

マイホームを購入するとき、こんな感じで当初考えていた予算よりもオーバーしてしまう人がとても多いですね。

一括りに予算オーバーと言っても、50万円~100万の人もいれば、300万円~500万、中には1,000万円以上も予算を上げてしまった人達もいます。

私の肌感覚だと95%以上のご家族が、当初考えていた予算よりもオーバーした計画になっていますね。

数十万円くらいの予算オーバーであれば、さほど大きな問題にもなりませんが・・・

これが300万円、500万円、1,000万円も予算オーバーしてしまい、家計の改善もしないのであれば危ないかもしれません。

マイホームに住んだ途端、生活が苦しくなり「こんなはずではなかった」と後悔することになるかも。

予算オーバーしてしまう人の特徴

さて、長いこと住宅FPをしているとマイホーム購入(特に注文住宅)において、予算オーバーしやすい人には特徴があることに気がつきました。

何気ない会話の中から「この人はきっと予算オーバーするだろうな」という共通の傾向が見えてきたのです。

これから家を購入しようと考えているあたなも気になりませんか?

「私たちは予算オーバーしやすい体質なのだろうか?」と。

見極め方法は、とても簡単です。

今までしてきた“大きな買い物”において「どれだけ予算をオーバーさせてきたか?」を振り返ればよいだけです。

大きな買い物とは、具体的に以下の2つです。

結婚式

近頃は式を挙げない人も多いみたいですが、ホテルウェディング、レストランウェディング、貸切の専門式場、海外ウェディングなど、選択肢は多種多様です。

一般的にはホテルでおこなう結婚式の方が料金が抑えられる傾向にありますが、お料理の選択肢が少なかったり、できるイベントや演出にも限度があるのが特徴です。

一方で、貸切りの専門式場は選択肢も広く、専用のガーデンに出て多彩な演出をしたり、出席者同士のイベントを演出してくれたりと、オリジナリティーあふれる結婚式ができることが特徴です。

オーダーメイド結婚式といえるため、その分料金もお高めになる傾向があります。

さて、この結婚式場を選ぶにあたり、

  • 友達が挙げた式場と被るのは嫌だ
  • オリジナリティのある結婚式にしたい
  • お料理やデザートブッフェで喜んでもらいたい
  • 引出物も喜ばれるセンスのあるものをあげたい

このようにこだわりを詰め込んで、料金がどんどん上がってしまった経験がある人は多いのでないでしょうか。

思い当たる人は、危険度★★★ですよ。

車の購入

同様に『車』の購入について。

車をただの移動手段と考え「乗れればOK」と考える人もいれば、

  • 乗っていてカッコイイ車がいい
  • 人と被るのは嫌だな
  • 運転していて疲れない車がいいな
  • せっかくなら中古車ではなく新車でしょ
  • 便利なオプションならつけてしまおう

このように、車に対してこだわりが強い人も多くいます。

せっかく買うならいいものを購入したいと、当初300万円くらいで考えていた車の買い替え費用が、結果的に350万円、400万円と上振れした経験がある方も多いはずです。

特に身の丈に合わない車を『カーローン』や『残価設定』をつけて購入している人は、危険度★★★★ですよ。

お金よりも『こだわり』が勝つ

以上2つが予算オーバーしてしまった人は、マイホーム購入も同じく予算オーバーしてしまうでしょう。

危険度は★★★★★です。

根拠は、それぞれ商品は違えど『結婚式』『マイカー』『マイホーム』は、一生に何度も買えるものではなく、個性を反映させやすいものだからです。

  • 大きな買い物である
  • 買い替えが簡単に利かない商品である
  • 一生に一度(数回)しかないから…と自分に言い訳できる商品

『安く買おうと思えば、安くできるもの』ですが、自分達らしいこだわりを追加していくと、どんどん費用が高くなってしまう。

お金よりも“こだわり”が勝つんですよね。

こういった思考、傾向がある人がマイホームを購入するとき

  • 建売みたいな普通の家は欲しくない
  • 友人に「素敵!羨ましい!」って思われたい
  • カッコイイ家にしたい
  • 広いリビングに大きなソファーを設置したい
  • 便利なオプションは付けてしまおう

おそらくこのような考えになり、オプションもりもりの予算オーバーとなることでしょう。

結論、結婚式や車にかけているお金が高い人は、マイホーム購入費用も高額になりがちであるということです。

これ、かなりの確率であたりますよ。

対策方法は?

過去を振り返り「自分は予算が上がりやすそうだな…」と思うなら、最初から予算は上がるものと考えて、事前に予算を下げておきましょう。

最初から4,500万円という上限を設定してしまい4,600万、4,700万、5,000万円…とオーバーしてしまうなら、それを見越して最初の予算を4,000万円に設定しておくということです。

まぁ、文章で書くのは簡単なんですが、とは言ってもそんなに簡単ではありません。

そのように設定した予算は、いとも簡単に崩れやすいからです。

「予算が上がる前提だから、とりあえずこれよりも上がってもよいよね?」みたいな感じで、あってないようなものになってしまいます。

なんとなくわかりますよね?この感じ。

極論『強い意思』を持てるか持てないかの問題なのですが、少しの気のゆるみで大きく予算をオーバーしてしまうマイホーム購入だからこそ、この辺りはしっかりと考えてほしいと思います。

そもそも、適正な予算を把握できている人は非常に稀ですから、まずは適正な予算を知ることから始めるのがベストです。

もし予算オーバーしてしまいそうな人や、そもそも予算に対して不安がある人は、当事務所の「あんしんマイホーム資金計画書」作成サービスをご利用いただければと思います。

不安を解消し、マイホーム購入に前向きになれると思いますよ。

新松 尊英
札幌住まいのFP相談窓口代表。札幌で住宅会社の営業マンとして働いた後、中立的な第三者立場から住宅購入の相談ができる仕組みを確立するために独立。

保険や住宅を売ることを目的にせず、有料で相談を受けている住宅購入専門のファイナンシャルプランナー。そのスタイルが支持され、札幌市近郊を中心に累計1,000件以上の住宅コンサルティングをおこなっている。

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