予算オーバーしてしまう人の特徴

「当初3,500万円で計画していたけど・・・結果的に4,000万円の家になっちゃいました、あはは(笑)」

マイホームを購入するとき、こんな感じで当初考えていた予算よりもオーバーしちゃうご家族が非常に多いですね。

ひとくくりに予算オーバーと言っても、50万円~100万のご家族もいれば、300万円~500万、中には1,000万円以上予算を上げてしまった人達もいます。

私の肌感覚だと95%以上のご家族が、当初考えていた予算よりもオーバーした計画になってしまっていますね。

私が提供している『適正な購入金額診断』を受けた人でも、予算オーバーした人がいるくらいです。

とはいえ50万~200万円くらいですから、そういった方には「予算を上げた分、違う支出を改善しないといけませんよ!」という話をし、解決策を導き出して実行してもらうので、特に問題はありません。

しかし・・・

これが300万円、500万円、1,000万円も当初考えていた予算よりも上がってしまい、その後の家計改善もしないのであれば・・・話は別です。

マイホームに住んだ途端、生活が苦しくなり、「こんなはずではなかった・・・」と後悔する羽目になるかもしれません。

予算オーバーしてしまう人の特徴

これから家を購入しようと考えているあたなは、予算オーバーしやすい体質なのか?

その点、気になりませんか?

私が住宅購入専門のFPとして独立して約6年になりますが、お話しを少しさせていただいただけで「この人は予算オーバーするだろうな~」という人を『簡単な方法』で見極めることができるようになりました。

多くのお客様の家計状況を見てきた中で、ある程度の“共通点”を見つけたからです。

結婚式にいくらお金かけました?

見極め方法は簡単です。

今までしてきた“大きな買い物”において、「どれだけ予算をオーバーさせてきたか?」を振り返ればよいだけです。簡単ですよね?

ポイントとしては

・大きな買い物であること

・買替えが簡単にきかない商品であること

この2点です。

具体的には、『車の購入費用』『結婚式の費用』この2つです。

これから家を買おうと考えているあなたが、過去にしてきたと思われるこの2つの大きな買い物において、「予算オーバーをどれだけしたか?」を振り返れば、これから買う家も同様に予算オーバーするかどうかを把握できるということです。

これ、かなりの確率で当たりますよ。

お金より”こだわり”が勝つ

この2つが予算オーバーしてしまった、イコール、マイホーム購入時も同様になるという根拠は、それぞれ商品は違えど性質や趣味趣向がとても反映されやすい商品だからです。

結婚式、マイカー、マイホームは、一生に何度も買えるものではなく、個性を反映させやすいものなんです。

例えば、車の場合「乗れれば何でもOK」ではなく、『カッコイイ(と思われる)車が良い』『みんなが乗ってない車が良い』『便利な機能(オプション)をつけよう』

結婚式の場合なら、『友達と同じ式場は嫌だ!』『オリジナリティのある結婚式にしたい』『料理、デザートで喜んでもらいたい』『引出物も変なものをあげたくない』

こういった考えで車を購入してきた人、結婚式場を選んだ人はマイホーム購入でも、

『建売みたいな普通の家は欲しくない』『お客さんに「素敵!」って思われたい』『カッコイイ家にしたい』『広い家が欲しい』『便利なオプションは付けてしまおう』こういった考えになる傾向が強いためです。

車、結婚式、マイホームは、安く買おうと思えば安くできるものですが、自分達らしいこだわりを追加していくとどんどん費用が高くなってしまいます。

お金よりも“こだわり”が勝つんですね。

結論、結婚式に使った費用や車にかけているお金が高い人は、マイホーム購入費用も高額になりがちであるということです。

対策方法は?

このことから、もし自分の過去を振り返り「自分は予算が上がりやすそうだな・・・」と思うようであれば、最初から予算は上がるものと考えて最初の『上限バー』を下げておきましょう。

例えば、最初から3,500万円という上限を設定してしまうと、3,600万、3,700万、場合によっては4,000万円の計画になってしまう人もいるでしょう。

そういった傾向があると自覚した人は、それを見越して最初のバーを3,300万円に設定しておくということです。

簡単なことなんですが、なかなかこれができません。

理由は、そのようにして設定した上限バーは“こんにゃく”のようにいとも簡単に崩れやすいからです。

「予算が上がる前提だから、とりあえずこれよりも上がってもよいよね?」みたいな感じで、あってないようなものになってしまうんです。なんとなくわかりますよね?この感じ。

そうではなく、しっかりと“鉄の壁”のように上限バーを設定することです。

まぁ、言ってしまえば『強い意思』を持てるか持てないかの問題なのですが、少しの気のゆるみで大きく予算をオーバーしてしまうマイホーム購入だからこそ、この辺りはしっかりと考えてほしいのです。

もちろん適正な『上限バー』がわからないということであれば、適正な予算の診断をすることからオススメします。

新松 尊英
札幌住まいのFP相談窓口代表。札幌で住宅会社の営業マンとして働いた後、中立的な第三者立場から住宅購入の相談ができる仕組みを確立するために独立。

保険や住宅を売ることを目的にせず、有料で相談を受けている住宅購入専門のファイナンシャルプランナー。そのスタイルが支持され、札幌市近郊を中心に累計1,000件以上の住宅コンサルティングをおこなっている。

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