戸建てvsマンション、あなたはどちら派?

これを書いているのは2022年1月です。雪がひどいですね…道幅も狭く、車も全く進みません。

季節に関わるマイホームの話をすると、札幌では冬になると「やっぱり戸建てを買うと、除雪が大変!」という意識が強くなるようで、戸建て購入へのテンションが少し下がるタイミングのようです。

戸建ての「バーベキューができる」「家庭菜園ができる」といったメリットも、冬だとできませんからね。

逆に「面倒な除雪をしなくてもいいし、地下鉄駅も近いから通勤も楽だし、やっぱりマンションかな」と、冬はマンションを検討される人が増える傾向もあります。

戸建てもマンションも検討できる札幌市ならではの悩みですね。

東京都なら戸建ては「超富裕層のみの選択肢」「郊外に離れないと買える土地がない」という感じにもなりますし、田舎であれば「そもそもマンションがない」地域もあります。

戸建て、マンション。どちらにしようか迷っている方の為にそれぞれのメリット・デメリットについて私なりに比較してみようと思います。

まずは戸建てのメリットから。

①好きな間取りにできる

注文住宅であれば、自分たちの暮らしに合わせて間取りを設計できる「自由さ」が大きなメリットです。

人それぞれ生活動線は違いますし、持っている荷物の量が違えば、収納の大きさも違って当然です。

例えば、家族の人数次第でダイニングテーブルの大きさも変わるべきですし、必然的にダイニングスペースの大きさも変わるはずです。

マンションの場合、間取りは既に決まっており、限られた収納に今あるものを収納しないといけません。

ダイニングスペースも、ほとんどの家族が満足できる(我慢できる)大きさで設計されているでしょう。

内装も同じです。

注文住宅なら「床・壁・ドア・キッチン・お風呂・トイレ・照明器具・玄関タイルの色やサイズなどなど…」いろいろなもののデザインを自分好みにすることができます。

インスタやピンタレストなどを参考に「こんな家にしたい!」と考える作業・工程は、お金に代えられない「とても良い思い出」になります。

「自分が建物に合わせるのか?(マンション)」それとも「自分に建物を合わせるのか?(注文住宅)」この部分に魅力を感じるなら、注文住宅がオススメです。

②隣人トラブルが軽減

戸建てはマンションとは異なり上下左右、隣家と一定の距離がありますよね。

結果的に「騒音」に関するトラブルが起こる割合も、マンションと比べると軽減されます。

小さなお子さんが飛び跳ねても、ワンちゃん猫ちゃんが泣き叫んでも、大音量でテレビを見ても、窓を締めている状態であればあまり心配する必要はないでしょう。

希望次第で、防音室を作って楽器演奏を楽しむこともできます。

音の問題をクリアできるというのは、生活を送る上でとても価値のあることだと思います。

③駐車場代、管理費がかからない

マンションでは住宅ローンとは別に、駐車場代や管理費を毎月支払わないといけません。

一戸建なら自分の敷地内に車を自由に停めることもできますし、管理費を払う必要もありません。

ちなみにマンションは『修繕積立金』というマンションの修繕に使う積立金の支払いも必要になりますが、これは一戸建てだとしても自分で貯めておく必要があるので、あまり差はありません。

④庭付きのマイホーム

庭があると家庭菜園をしたり、夏なら子どもをプールに入れてあげたり、休日には家族でバーベキューをしたり、庭スペースがあることで楽しみも増えます。

多くの方に「なんで一戸建てが良いのですか?」と聞くと、「庭が欲しいから!」「バーベキューがしたいから!」とお答えになる方がとても多いです。

もしかすると戸建て最大の価値は、ここにあるのかもしれませんね。

・・・さて、続いてはマンションのメリットです。

⑤立地が良い、駅から近い

立地はマンション最大の魅力かもしれません。戸建てと相対的に比べて駅から近く、利便性が高い。

利便性が良い立地は、当然土地の金額も高いのですが、マンションは複数の世帯が集まっている為、1世帯ごとが負担する土地代を安く抑えることができています。

もちろん戸建てでも駅近を買うこともできますが、金額はかなり高額になりますし、周りも密集地帯の土地になるので、希望の間取りで日当たりを十分に確保するのが難しいかもしれません。そこは覚悟が必要ですね。

⑥除雪問題

除雪をしなくて良いということは、とても大きいメリットですね。もはや語る必要もないでしょう。

戸建ての場合、多かれ少なかれ除雪作業が必要になりますが、マンションでは除雪する必要がほぼありません。※青空駐車場の除雪、雪払いのみ必要になるでしょう

除雪をする体力や労力の削減だけではありません。除雪時間の削減にもなりますし、雪が降った時の精神的ストレスの軽減にもなるでしょう。

⑦老後問題、バリアフリー

マンションならどれだけ高層だとしてもエレベーターが付いており、階段を上り下りする必要もありません。※停電時以外。

また自分の部屋も同様に、階段はなく、いわゆる「平屋」です。マンションに住むことで階段の上り下りがなく、将来、足腰が弱ったとしても生活のしやすい住環境であると言えます。

最近はコンシェルジュがいる分譲マンションもありますし、生活の不自由を解決してくれ、何もかも”至れり尽くせり”の環境もあります。

とはいえ、そういったマンションは管理費も高い傾向にありますから、その点は注意しなければなりません。

また階段の上り下りなど「適度な運動」をすることで、足腰の筋肉が鍛えられ老化を抑えられるという考え方もあります。このあたりはどう考えるか次第ですね。

あなたはどちら派?

さて、比較をしてみましたが、あなたはどちら派ですか?

それぞれに特徴があり、どちらが必ず良いというものではありません。

人の価値観は変わるものですし、パートナーや新しい家族の誕生により状況も変わってくるものと思います。

今の時点で『絶対、マイホームを買うなら○○だ!』と決まっていない人は、この比較を参考に自分が優先するものは何なのか?を考えてみてください。

新松 尊英
札幌住まいのFP相談窓口代表。札幌で住宅会社の営業マンとして働いた後、中立的な第三者立場から住宅購入の相談ができる仕組みを確立するために独立。

保険や住宅を売ることを目的にせず、有料で相談を受けている住宅購入専門のファイナンシャルプランナー。そのスタイルが支持され、札幌市近郊を中心に累計1,000件以上の住宅コンサルティングをおこなっている。

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