愛犬とお金の話

あなたにとっての「幸せ」「幸福」とは、どのような状況でしょうか。

  • 最愛のパートナーを見つけて結婚をする
  • 素敵なマイホームを建て暮らしている
  • 美味しいご飯、お酒を楽しんでいる
  • 仕事を頑張って成果を挙げることができた
  • 資産が1億円ある状態

人によって「幸せ」「幸福」の形や状況は、さまざまだと思います。

中には「日々の生活に忙殺され、改めて考えると私にとって幸せってなんだろう…」と考えてしまう人もいるかも知れませんね。

ちなみに私にとっての幸福は、最愛のワンちゃんが元気で楽しそうに暮らしている姿を見守っている時間です。

むぎちゃん

2020年5月に新しい家族を迎い入れました。

名前は「むぎ」、チワワとトイプードルのMIXで女の子。今年3歳になりました。

内弁慶な性格で家の中から外を見てワンちゃんを発見すると大声で威嚇しまくるのですが、外に出てワンちゃんと会ってもビビって立ち止まってしまいます。

朝起きた時は私の顔を一通りナメ回すのが日課で、私が帰宅するとすぐ”抱っこ”を求めてきてくれます。

私は幼少期に犬に追いかけられた経験があり、実はとてもワンちゃんが苦手だったのですが、2019年に友人が飼っていたワンちゃんがきっかけで「自分もいつかワンちゃんを迎い入れたい」という感情になっていきました。

独身の私に対して「ペット飼ったら終わり(結婚できないよ)」と余計な心配をされるのも日常茶飯事でしたが、「このまま死んだら飼わなかったことを絶対に後悔する」と思い、運命の出会いがあることを信じていました。

そして想像していなかったタイミングでむぎとの出会いがあり、家族になることになりました。

もちろん大変なこともありますが、迎い入れるまでは想像もしていなかったくらい私の人生の幸福度は爆上がりし、今はむぎのために生きていると言っても過言ではありません。

愛犬にかかる「固定費」

ペットショップ、ブリーダー、無償譲渡で家族になるなど、迎い入れる方は様々でかかるお金も変わりますので、迎い入れた後にかかるお金の話をしたいと思います。

まず必須なのが「食事代」です。

犬種にもよりますが一般的なペットフードだけをあげるなら月5,000円~10,000円くらいかなと思います。栄養バランスや原材料、製法にまでこだわればどんどん高額になりますね。

かわいいので主食とは別に「おやつ」もあげたくなります、これは月2,000円くらいかな、と。

そして毎年必ずかかる費用として、狂犬病や各種ウイルスに対する「予防接種費用」があります。こちらは年間で50,000円前後です。

また、去勢手術(妊娠しないための手術)をする場合は1度だけ40,000円前後かかります。

去勢手術は後々の病気の予防にもなるということで、むぎはお願いしました。色々かかりますよね。

際限のない「趣向品」

趣向品については、お金をかける家庭もあれば、お金をかけない家庭もあると思います。

例えば、ワンちゃんと遊ぶための「おもちゃ」だったり、ワンちゃんの「洋服」だったり、ワンちゃんと一緒にお出かけする時のお金で、むぎには『年間1万円』くらいかけているような気がします。

またワンちゃんのシャンプー、カット、爪切り、耳掃除、歯磨きなども必要になります。

むぎは2ヶ月に1回のペースでサロンへ行き7,000円前後でお願いしていますが、YouTubeなどを見て自分でされている飼主さんもいらっしゃいます。

このあたりは「子どもにかけるお金」や「教育費」に近い感覚なのかなと思いますね、かけようと思えば際限なくなるといった感じでしょうか。

「突発的支出」を軽視しない

このブログで一番伝えたいのは、この突発的、つまり予想のつかないお金についてです。

一言でいうと「医療費」になります。

むぎは1歳になるタイミングで「全身性振戦症候群」という病気になりました。

ずっと身体の震えが止まらない病気で、原因は「脳」にあったようです。

非常に珍しい病気で原因が分からず、夜間病院を含めて5つの動物病院を転々としました。

最終的には、北大の動物病院でMRIを取ってもらい、おそらく「全身性振戦症候群」だろうということで投薬を開始し、症状が改善していった形です。

おかげさまで今では完治し、とても元気に暮らしています。

この症状の原因を探るために駆け回った5つの病院代、北大病院でおこなったMRI検査、通院と投薬期間が約半年。

手術はしていませんが、これらにかかったトータル費用は約40万円です。

また、こういった大きな病気ではなくとも

  • いつもと様子が違って少し元気がない気がする
  • うんちがいつもより少し柔らかい
  • おしりの穴をとても気にしている
  • 肉球をずっと舐めて赤くなってしまっている

といった比較的軽症とも思われることでも、病院へ行けば簡単に5,000円~10,000円の医療費がかかってしまいます。

人間なら社会保障で3割負担の費用が、動物の場合は100%の負担になりますから、負担が大きくなるのも当然です。

ペット保険、入ってますか?

医療費についてはある程度は想定していましたが、初年度に40万円もかかるとは想定外でした。

軽症でも動物病院へ行けば、簡単に5,000円は吹っ飛んでしまう。

お金に余裕がなければ「ちょっと様子見てみようかな…」と処置が遅れてしまう可能性もありますし、それが原因で取り返しのつかないことになってしまうかもしれません。

大きな病気の備えとして、そして日々の生活を守るため、私はペットを家族に迎い入れるならペット保険への加入は必須だと思います。

人間の社会保障のように、保険に加入していれば3割の負担で済むようになる保険もあります。

私は迎い入れるタイミングでペット保険に加入しましたが、ペットの医療費事情を把握していなかったこともあり、あまり厳選して保険を選んでいませんでした。

結果として最適なものに加入はできておらず、40万円の医療費に対して支払われた保険金は10万円くらいだったと思います。

もっと厳選して加入していれば、30万円近くの保険金を受け取ることができていたと思いますので、そこは後悔ポイントです。

保険金以外にもメリットがあります

前述のような経験から保険を見直し、今加入しているのは「楽天ペット保険」です。

保険料と給付金内容のバランスが取れた良い保険だと思いますので、どの保険がいいか迷っているならオススメします。

保険への加入を検討する際に『支払う保険料の合計』と『病気になって支払ってもらう保険金の合計』を比較し、『支払う保険料の方が多くなりそうだから加入しない』と判断される方もいるでしょう。

これはFP目線としては、一理あります。

しかし前述の通り、日々の生活の中でちょっとした異変を感じた時に軽い気持ちで「病院へ行こう」と考えられるのは、ペット保険に加入している人だと思います。

体調や症状を本人から正確に聞くことができないペットですから、この気軽に病院へ行こうと思えるか思えないかの差は、非常に大きいと思います。

私個人としては、むぎが病気になってしまった場合の『もしもの備え』として加入しているというよりは、『より気軽に病院へ連れて行こうと考えられるため』に入っている感じです。

病院へ連れて行くにはお金以外にも、時間や体力も使いますから、できるだけ精神的・経済的負担になりそうな部分は排除しておきたいと考えました。

ペット保険を食事やワクチン接種費等と同じく「固定費」として考えてくれる飼い主さんが増えてくれればいいなと思います。

新松 尊英
札幌住まいのFP相談窓口代表。札幌で住宅会社の営業マンとして働いた後、中立的な第三者立場から住宅購入の相談ができる仕組みを確立するために独立。

保険や住宅を売ることを目的にせず、有料で相談を受けている住宅購入専門のファイナンシャルプランナー。そのスタイルが支持され、札幌市近郊を中心に累計1,000件以上の住宅コンサルティングをおこなっている。

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